2006年02月20日

吟遊詩人からのメッセージ

塔に閉じ込められたと思っていたお姫様は 自ら望んでそこにいた

空と雲と太陽を見詰めて 地上にいるボクらに気付かなかった

高い高い塔は脆すぎて 小さなノックでも大きく揺れる
けれど扉は閉ざしたまま


騎士の掲げた剣はやっぱり空に伸びていて ボクは気付きもしなかった
剣が反射する光をただの鏡と見間違えた

空を飛ぶ事を望んで空を見詰めている君と
地上を歩いて今も進んでいるボクらの見る世界は違いすぎて
手紙を届ける小鳥は塔の途中で射殺された


お姫様
君は何を望んでいたの?

お姫様
ボクは騎士の賭に負けてしまったようです。

戦う術が剣だけだと盲信している君に
ボクの歌は届かないようで

それが哀しくて泣くボクの涙にも
君の居る窓は高すぎて気付いて貰えないのだろう


騎士と姫しかいない遊戯盤の上で
吟遊詩人と戦士達は生きられない


それでも
同じ空の下で生きている以上
いつか気付いて貰えると
微かな希望を抱いても良いだろうか

戦士達は先に歩き出した

ボクは少しだけ立ち止まる事にするよ
お姫様

posted by 碧 at 03:17| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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